チャート用語集
項目 | 英文 | 内容 |
---|---|---|
ABサイズ | ab size | 北米以外の世界で使われている規格サイズ。 チャートで最も多く使われるのが、A3(297×420mm)とA4(210×297mm) |
インチサイズ | inch size | 1インチ=25.4mm。主に北米で使われるサイズ単位。 代表的な規格サイズは、 レター(LT:letter) 8.5×11inch (215.9×279.4mm) リーガル(LGL:legal) 8.5×14inch (215.9×355.6mm) ダブルレター(DLT:double letter) 11×17inch (279.4×431.8mm) |
紙目 | paper grain | 複写機に通す際、給紙ローラに直角(給紙ローラの回転方向)な目を取る。このため、A3機でA4をタテに通す際はA4T、横に通す際はA4Yのように区別をつける。 |
用紙 | paper | 薄紙ではビューコロナS、上質紙ではOKプリンス上質、マットコート紙ではユーライト、コート紙ではOKトップコート+、アート紙ではOK金藤+、厚紙ではアイベストWまたはパーフェクトWを標準とする。寸法精度を要求するチャートの場合、白PET(クリスパーK2323)を使用する。(例外はあるので、その都度確認) |
スクリーン | screen | CTP出力する際の条件。通常はTF1-724SQ01LM-175spmを選ぶ。(2400dpi、スクエアドット、175線)スクリーン角はY8.1度/M52.1度/C22.4度/K81.7度となる。チャートによっては角度を変更することがある。段階見本ではFMスクリーンを使うことが多い。 |
ラダー | ladder | はしご、はしごの形に似たもの。細線をはしご状に繰り返すパーツのことを示す。 |
放射ラダー | radiation ladder |
放射線状に円形に形成したラダー。ジーメンススターとも呼ばれる。 |
断裁マーク | cutting mark | 断裁した時に、横から見てズレ量を目視するためのマーク。0.1mm単位でズレ量を測定する。 |
分光光度計 | spectro- photo-meter |
波長ごとの反射率を測色し、演算結果から色相を測定する装置。X-Rite eXactがメイン機種。測定条件が変わると数値が変わるため、測定条件の確認が必要。 光源:D50またはD65、視野角:2度(まれに10度)、 Status TまたはE、(Tの場合イエロー濃度が低くなる)、ホワイトバックが標準。 |
反射濃度 | reflectance dennsity |
反射濃度=log(1/反射率) 反射濃度とは反射率の逆数の対数である。当てた光を100として、100反射されると反射率100%で濃度D=0、反射率50%で濃度D=0.3、反射率10%で濃度D=1.0、反射率1%で濃度D=2.0となる。 |
ベタ濃度 | solid density | 用紙によってベタ濃度は変わる。BK濃度の場合、上質紙ではD=1.1±0.05、マットコート紙ではD=1.3±0.05、コート紙ではD=1.5±0.1、アート紙ではD=1.8±0.1を基準とする。 |
グレースケール | gray scale | 品質保証を要求する精度の高いチャートではグレースケールをソリッドで印刷する、そのため印刷色数が多くなる。一方サービス用チャートなどコストを下げる場合は網点で表現する。 |
ニュートラル グレー |
neutral gray | 彩度、色相がないa*=0/b*=0の灰色のこと。 |
MDM | micro densied metor |
線幅、線濃度を測る測定器。ハロゲンランプの光を試料に当て、反射光をフォトマルチプライヤ(CCDが開発される前の受光子)で測定する。線の黒濃度と紙の白濃度の50%をスレショルドとして、線の起点及び終点と定義して線幅を規定している。 |
MTF | modulation transfer functiou |
画像の鮮鋭度を表す指標のひとつで、空間周波数(1ミリあたりの白黒パターンの本数)におけるコントラストとして表現される。MTF値=(線の黒濃度-線の白濃度)/ベタ黒濃度、で計算する。MTF値が高い(1に近い)とコントラストが高く、低い(0に近い)とコントラストが低くぼやけた像になる。 MTF用チャートは印画紙で作成するのが主流であったが、2015年に富士フイルムがリスタイプのモノクロ印画紙を製造中止したため、オフセット印刷で作られるようになった。 |
SFR | spetial frequency function |
MTFと同じ空間周波数のこと。MTFが光学系そのものの空間周波数を表すのに対し、SFRはその装置全体での空間周波数を表す。(例えば、レンズのMTF、デジタルカメラのSFR) |
ラインペア | line pair | 空間周波数の値。5.6ラインペアとは1ミリの中に同じ幅の黒白ペアが5.6本あること。線幅は1000÷5.6÷2=89.3μとなる。複写機では5.6本、6.3本を評価することが多い。 |
解像度パターン | resolution patern |
ラインペアの画像パターン。NBS1963ターゲットやたけのこチャートなどがある。CTPの出力解像度は通常で2400dpi(1ピクセル10.6μ)であるため、例えば5.6ラインペアの89.3μが割り切れない。そのために端数を調整する必要があり、細・細・太のような現象が起きてしまう。このため、解像度パターンはミクロン単位の出力が可能な高解像度レーザー描画装置を使用してフィルムに描画し、焼き枠を使ってPS版に焼き付ける。 |
PCS値 | print contrast signal |
印刷部の相対反射率。PCS値=(用紙の反射率-印刷部の反射率)/用紙の反射率。 |
L*a*b*色空間 | L*a*b* color space |
明るさをL*(L*=0は黒、L*=100は白)、色相と彩度をa*とb*(+a*が赤、-a*が緑、+b*が黄、-b*が青)で表す色空間。色を表す表現はL*a*b*の他にXYZやLuv、Lchなどの表現方法がある。 |
デルタE | delta e | ΔE=3.5のように表示する。L*a*b*色空間における二つの色の距離で色相の差を表す。通常はΔE≦5程度であるが、肌色などシビアに管理する場合はΔE≦2。 |
マンセル記号 | munsell number |
色相(H)、明度(V)、彩度(C)をHV/Cの形式で表現した色の記号。例えば金赤は「8.2R 5.5/18.6」のように表現される。 |
二次元測定器 | 2D measuring machine |
試料に非接触で寸法などを測定する装置。2点間の距離を測定するだけでなく、平行性、直角性、直進性なども測定できる。 |
アライメント調整チャート | alignment adjusutment chart |
イメージと用紙の位置ズレやイメージの歪みなどを検出し、調整するためのチャート。画像位置調整チャートとも呼ぶ。 |
スキュー | skew | 斜め、歪み。画像が平行四辺形に歪んだ状態。 |
規格値 | standard value |
濃度やL*a*b*、寸法などの基準となる値。 |
許容値 | tolerance value |
規格値から許容される範囲を示す値。 |
ロットナンバー | lot number | 生産年月日、再版回数などを入れることが多い。 |
部品ナンバー | parts number | 殆どのチャートには部品ナンバーが付いている。製品に印刷することが多い。 |
JIS X 6933チャート | jis x 6933 chart |
テストチャートによるカラー複写機の画像再現性能評価方法に使用するチャート。ISO/IEC15775の基づいてJIS化されたもの。チャート本体はMICで製造し、JBMIA(ビジネス機械・情報システム産業協会)で販売している。 |
MICテストチャート | mic test chart |
著作権フリーで使える評価用画像。ポートレート、自然画像など8種類のRGBデータ、CMYKデータ、オフセット印刷物をセットで販売している。 |
ジャパンカラー | japan color | 日本における印刷色の標準としてISO/TC130国内委員会が中心となり、(一社)日本印刷学界の協力の下策定された規格。「JAPAN COLOR 色再現印刷2001」「ISO準拠ジャパンカラー枚葉印刷用2011」などがある。コート紙のL*a*b*値はK=16/1/2、C=53/-36/-52、M=46/76/-3、Y=89/-6/94。 |
カラーマネジメントシステム | color management system |
複数のデバイス、システム、組織において入出力する色の基準を作り、統一的に色を管理するシステム。主にICC(international color consortium)の規定に準拠したプロファイルを利用する。カラーマネジメント(CMS)が構築されたシステム内では誰がどこで何時入出力しても近似された色を得られる。 |
ICCプロファイル | icc profile | ICCが提唱するCMSのための標準フォーマット。JAPAN COLOR では2011 ICCプロファイルが公開されている。 |
キャリブレーション | calibration | 測定器や入出力デバイスにおいて、それが表す値を真の値に補正すること。濃度計ではキャリブレーション板を用いて1日に1回、必ずキャリブレーションを実行する。 |
SCID | scid | standard color image data。符号化、伝送、圧縮および復元を含む画像処理,フィルム記録または印刷の過程における画像変化を評価するための一群の標準カラー画像および数値データに関する規格(JISX 9201 : 2001 (ISO 12640 : 1997))。一般的なカラーチャートにはこのSCID画像がしばしば使用される。 |
CCD | charge coupled device |
光を電荷に、そしてデジタル信号に換えて転送する機能を持つ電荷結合素子のこと。集光レンズ、カラーフィルター、受光素子(フォトダイオード)、転送回路で構成される。 |
CMOS | complementary metal oxide semiconductor |
相補性金属酸化半導体。CCDと同じ役割を果たすが、フォトダイオード1個につきアンプ1個が対をなす構造になっているため、各素子からの電荷はアンプで増幅されて画像処理部へ送られる。高解像度撮影においてはCCDより優位。 |
複写機で知っておきたい用語集
項目 | 英文 | 内容 |
---|---|---|
ADF:自動原稿給紙装置 | auto document feeder |
原稿を自動的に給紙する装置。ADFに使用するチャートでは上質紙かマットコート紙、斤量は45Kから110Kを使用することが多い。 |
PPC:普通紙複写機 | plane paper copier |
昔は感光液を塗布したジアゾ式複写機があったが、それに対して普通紙でコピーする機械。 |
MFP:複合機 | multifunction printer |
複写機にfax機能、プリンター機能などを付加した複合機。 |
解像度 | resolution | 読み取りセンサの画像密度。レーザー書き込みのドット密度。単位はdpi(ドット/インチ)、1インチ(25.4mm)あたりの密度で表す。 |
主走査 | main sucanning |
光学系の走査方向に対し直角の方向。感光体の軸方向。 |
副走査 | sub scanning |
光学系の走査方向と同じ方向。感光体の回転方向。 |
諧調再現 | tone reproduction |
写真のような中間調を含む原稿をコピーした時の濃淡再現性。グレースケールで判別する。 |
複写濃度 | image density |
コピーの画像部の濃度。 |
ハーフトーン | halftone | 網点により形成された濃淡の中間色調。 |
ベタ(ソリッド) | solid | 一定面積を持つある色の100%の部分。 |
フラットベッド | flat-bed | 原稿台ガラスをもち光学系を走査し原稿を読み取る方式。 |
帯電 | electrostatic charge | 露光に先立って感光体に一様に静電気を帯びさせること。通常コロナ放電による。 |
露光 | exposure | 感光体に光の像を照射して静電潜像を形成させること。 |
光学ユニット | optical unit | 原稿を照明する露光ランプ、反射笠などの部品やミラー、光学レンズ、ラインセンサーなど、原稿像を感光体に露光するための部品全般を指す。 |
CCDラインセンサー | ccd line sensor |
数ミクロン角の受光素子を数千個一列に並べた光電変換素子。走査線1ラインを読み取ることができるのでラインイメージセンサーという。 |
レーザースキャンユニット | laser scanning unit |
高速回転のポリゴンミラーにレーザーを照射し、その反射光を結像レンズやミラーを経て感光体表面に照射する装置。書き込みユニットともいう。 |
静電潜像 | latent image | 露光された感光体表面に形成された静電気で作られた画像。肉眼では判読できない。 |
感光体ドラム | photo- conductor drum |
光導電性を持ち、画像を静電潜像として記録するドラム。 |
現像 | developing | 静電潜像を可視像に変えること。PPCでは粉体トナーを静電潜像に転写する。 |
エッジ現象 | edge effect | コピー上の幅広い面積のベタ部分において、その中央部の濃度が周辺部より薄くなる現象。 |
転写 | transfer | 感光体上の像を紙に移すこと。 |
定着 | fixing | 転写後のトナーを紙の上に固着させること。 |
定着オイル | fixing oil | 定着ローラから紙を引き剥がすために使われるオイル。このオイルのため、セロテープが貼りにくく、ボールペンが書きにくい。 |
クリーニングブレード | cleaning blade |
不要な現像剤/トナーを除去、清掃するブレード、主に感光体、定着ローラなどに用いる。 |
現像剤 | developer | 現像のために用いられる消耗品の総称。トナー、キャリア、一成分トナー、スタート現像剤など。 |
トナー | toner | 静電複写の現像に用いる微細な着色粒子。 |
重合トナー | polymerizet toner |
一般的なトナーが材料を粉砕して作られるのに対し、化学反応を利用して作られたトナー。内部にワックスを含ませているため、定着時のオイルが不要で、セロテープが貼りやすい。 |
キャリア | carrier | 現像に用いるトナーの保持剤のことでトナーと混合する微細な鉄粉やマグネタイトなどの磁性粒子などである。 |
一成分トナー | mono- component toner |
キャリアを必要としない現像方式で用いるトナーで、キャリアレストナーとも呼ぶ。 |