色・インキ

濃度、濃度許容値とは

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濃度とは

濃度計や分光光度計で測定できるのは反射率。
しかし反射率と人間の目の感覚はリニアではない。
薄い部分は人間の目は敏感にとらえ、濃くなるとその違いが見えにくくなる。
そこで反射率の対数をとって、人間の目の感覚に合わせた数値が濃度である。

濃度許容値について

  • 濃度計
    対象物に45度の角度で光を当て、0度(垂直)に受光子を置いて反射光を測定する。
    この際、400nm~700nmのスペクトルごとに測定し、CMYKそれぞれの反射率を測定する。
    測定した反射率を演算で濃度に変えている。
  • 許容値
    許容値を決める際、実測できる反射率という数字で決めなければ、意味を持たない。
    濃度は反射率の逆数の対数であるため、反射率の許容値を同じにした場合、
    濃度が低い場合は濃度許容値は小さく、濃度が高いと濃度許容値は大きくなる。
    以下に濃度D=1.1の場合の許容値と反射率の関係を計算する。

許容値がD=0.03の場合、許容幅は濃度では0.06であるが、反射率では0.011となる。
つまり100の光を当てて、返ってくる光の幅が1.1%以内ということになる。
許容幅が1.1%以内というのは非常に狭い数値である。
適正な許容幅としては3~4%程度であり、濃度に換算すると
D=1.1±0.08くらいが適切と考えられる。

  • 実績
    過去の事例を考えた場合、D=1.1±0.05までは可能と考えられる。
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