色・インキ

規格値と許容値

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標準的な濃度と許容値は次の通り。

D=0.3±0.02
D=0.5±0.04
D=1.0±0.05
D=1.5±0.1
ニュートラルグレーを求めるときはa*=0±1、b*=0±1を規定する。

用紙におけるBKベタ濃度の基準は凡そ次の通り。

上質紙:D=1.0±0.05
マット紙:D=1.3±0.05
コート紙:D=1.5±0.1
アート紙:D=1.8±0.1
カラーの場合はJAPAN COLOR 2011の基準に準拠する

色相L*a*b*

一般的にはΔE≦5
肌色など厳密に規格したい場合はΔE≦2

線幅

許容値は規格の線幅の10%程度

判定方法

  • 抜き取り判定
    刷了後、200枚に1枚のサンプル抜き取りを行う。この際サンプルと抜き取った場所に同じ番号を振っておく。

200枚に1枚の抜き取りを行うのには、経験的なわけがある。印刷機は連続する2枚の用紙で濃度がいきなり0.1も変わることはない。
徐々に変動していき、インキ被膜層が安定すると、その変化は正弦曲線を描く。この周期は条件によっても変動するが、概ね500~1,000枚程度である。
そこで200枚に1枚の抜き取りを行えば、正弦曲線の最大、最小をとらえることができる。

  • 2σ判定
    1印刷ロットの中から、16枚をランダム抜き取りを行い測定する。

規格値、許容値、平均値、標準偏差の4データを入力し、マクロの関数を使ってスペックアウト率を計算する。
スペックアウト率が5%以内を合格とする。この方式の場合、どれか1項目がスペックアウト率5%を超えると、印刷ロット全てがNGとなる。
また、すべての測定値がスペック内にあっても、バラツキが大きいとNG判定となるため、許容値は大きめに設定する。

サンプル測定のデータから、その印刷ロット全ての値の95%が許容値に入っている(つまり2σ以内)ことを確認する判定方法である。

※σは標準偏差
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